同賞は2020年1月1日から12月31日までに、新聞、雑誌、単行本等で優秀な小説を発表した作家の中から、最も将来性のある新人作家に贈呈される賞で、過去には和田竜『村上海賊の娘』(第35回)、辻村深月『ツナグ』(第32回)、柳広司『ジョーカー・ゲーム』(第30回) 佐藤多佳子『一瞬の風になれ』(第28回)など、数々の話題作が受賞している。選考委員は、伊集院静、大沢在昌、恩田陸、京極夏彦、重松清。
受賞が決まった瞬間を明かした加藤。惜しくも受賞を逃した直木賞とあえて同じシチュエーションで選考結果の連絡を待っていたそう。「担当編集の方に電話がかかってきて、それを代わってもらった形で受賞を知りました。直木賞の時に似たような経験をして、その時はみんながっかりしていた。ダメだった時に、どう場を和ませようか、と(笑)。逆に受賞したら、どう盛り上げようか考えていた(笑)。受賞した携帯の音声が漏れてたみたいでダメだったみたいな顔をしようとしたら、『受賞、おめでとうございます』と言った瞬間に先に喜んじゃって(笑)。編集の方々はガッツポーズで、僕が冷静な人みたいだった」とサプライズが失敗したことを笑顔で明かしていた。
そして、ほかの候補作への思いも。「小説に優劣をつけるのは難しいこと。受賞できたからといって自分の作品が、ほかの候補作より優れているとは思っていない。僕のような立場の人間が候補になったことで、1番願っているのは、ほかの候補の方に注目が集まったり、これまでの受賞者の方に興味を持ってくださること」と率直な胸のうちを口にしていた。
また、加藤は「今の気持ちを言うと、率直に驚いています」と心境を明かしながら「やっぱりうれしいよなと思っています」と笑顔を見せた。選考委員の伊集院静からは「こういう時はとにかく喜べ」と助言を受けたそうで、加藤は「今は頑張って喜ぼうと思っています」とはにかんだ。
加藤は、NEWSのメンバーとして活動しながら、2012年に『ピンクとグレー』(角川書店)で作家デビュー。以降、4作を発表し、話題を集める。『オルタネート』は、昨年12月18日に第164回直木賞へのノミネートが発表されると、あらゆるメディアからの取材が殺到し、今年1月5日には累計発行部数10万部(5刷)を記録。1月21日には『本屋大賞』に初ノミネートされるという朗報も飛び込み、快挙が続いたことを受け、出版元の新潮社はさらなる重版を決定。現在までに累計13万部(6刷)を記録し、ジャニーズ出身アーティストとして初の快挙が続いている。
【第42回 吉川英治文学新人賞の候補作品】(作家名の五十音順・敬称略)
・芦沢央『汚れた手をそこで拭かない』(文藝春秋)
・加藤シゲアキ『オルタネート』(新潮社)
・武田綾乃『愛されなくても別に』(講談社)
・辻堂ゆめ『十の輪をくぐる』(小学館)
・寺地はるな『水を縫う』(集英社)
・野崎まど(※崎はたつさきが正式)『タイタン』(講談社)
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2021-03-02 10:41:36Z
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