信長と義元が対決する大一番の戦に、かかわりのない光秀だが、「信長から目を離すな」という斎藤道三(本木雅弘)の言葉が忘れられず、越前から馬を走らせ尾張・清須城に駆けつける。
戦に勝利し、帰還する信長軍を道沿いで待ち構えていた光秀。気づいた信長は光秀に「水を所望したい」と馬を降り、「勝ったぞ」と報告。「お見事でございました」という光秀に「褒めてくれるのか!」と喜ぶ信長。「また会おう」と去っていく信長に光秀は「今川を倒し、次は何をなされます」と尋ねる。信長の答えは「美濃を倒す。美濃は帰蝶の里じゃ。美濃を取って帰蝶を喜ばせてやる」と。
演出を担当した一色隆司氏は「このシーンをロケでやろうとなった時に、ロケ場所を探してもらった制作部には、夕景になり、できれば太陽を背負いたい…といっておりました。あと、できれば上り坂だとうれしい…と。ほかにもいろんなシーンを撮影しなければならないので、本当に実現できるかはともかくとして、そういうお願いをしてロケ場所を探してもらいました」と明かす。
イメージどおりの夕日を背負える上り坂が見つかり、ロケを敢行。「スケジュールも日の入りに向けてこのシーンを撮影するように組み立てもらいました。信長と光秀の今後のターニングポイントとなる大切なシーンだったので、わがままを言わせてもらいました」と一色氏。
下見の時は小雨交じりの曇天で、本当に日が沈むのか確認することができなかったそうだが、「桶狭間の戦いの撮影時も前半は雨で、後半は日が差すなど天気に恵まれていたのですが、このシーンも美しく晴れました。現場に行って天を仰いでありがとうといったのを覚えています。とはいうものの、当日は、低気圧の影響で、快晴だったもののものすごい風で背景や周りの木々が絶えず揺れたり、役者さんは目を開けているのも大変というぐらい大変な撮影となりましたが、映像的にはそのおかげで美しく撮れたと思います」と、明かしてくれた。
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2020-06-07 13:30:47Z
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