肺炎のため10日に死去した渡哲也さん(享年78)の最期のようすが15日、明らかになった。安らかな寝顔の渡さんは、親族と相談役を務める石原プロモーションの関係者数人に見守られ旅立った。渡さんの“遺作”で同社創業者の故石原裕次郎さん(享年52)と共演する宝酒造の新CMは、週明けには継続が決まることも判明。代表作「西部警察」のDVDボックスは一晩で200セット超の注文があった。
日本列島を駆け巡った昭和の大スターの訃報から一夜明けたこの日、密葬の詳細が分かった。
渡さんが半世紀所属した石原プロの複数の関係者によると、故人の「静かに送ってほしい」という遺志に従い、家族と親族、同社から数名が参列。渡さんの表情は美しく、安らかな寝顔で天に召されたという。
石原プロ関係者は、渡さんの訃報を13日に同社社員を集めて発表。舘ひろし(70)と神田正輝(69)にも同日、電話で知らせた。2日前の11日、新作映画の撮影をしていた舘の元には、故人が前週に注文していた120個のアンパンが届けられていた。それだけに舘も神田も急な別れに悲しみが深く、心の整理がついていないようだ。
訃報を受け、石原プロの公式ツイッターには、この日までにファンから2万3000件を超えるリツイートが殺到。7月29日から放送中の裕次郎さんと共演する新CM「よろこびをお伝えして50年〜幻の共演」を手掛ける宝酒造にも想定外の反響が寄せられた。宝酒造側は「このまま放送させてほしい」とCM継続を希望しており、17日にも決定するとみられる。
また、昨年10月に発売されたDVDボックス「西部警察 40th Anniversaryシリーズ」(Vol.1〜6、ポニーキャニオン、各税抜き1万円)は、最近は月に100セット程度の注文だったが、わずか一晩で200セットの注文が殺到。豪華版「西部警察 40th Anniversary コンプリートDVD−BOX」(同、税抜き11万1111円)は高額にもかかわらず20セットの注文が入った。
担当者は「(訃報が発表された)昨晩午後7時半からわずかな時間でこれだけ動くということはすごい。追加製造を出さなければいけない」とその勢いに驚きの声を上げている。渡さんの雄姿を再び見たいファンの気持ちが反映された形だ。
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2020-08-15 20:13:00Z
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