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「相棒 season20」第19話レビュー:冠城亘の最後の事件が開幕!相棒の“パパ活疑惑”を許さぬ右京に胸熱(※ストーリーネタバレあり) - シネマズby松竹


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シーズン20作目となる「相棒」が、2021年10月13日(水)にスタートした。

水谷豊演じる杉下右京と、反町隆史演じる冠城亘の二人からなる警視庁・特命係が事件の謎を解いていく人気長寿シリーズの本作。今シーズンの最終話をもって7年相棒役をつとめた反町隆史が卒業することが決定しており、右京と冠城の“最終章”がどのように描かれるのかも見どころの一つだ。

本記事では、その第19話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。

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「相棒 season20」第19話レビュー

ついに、冠城亘(反町隆史)の最後の物語(前後編)が幕を開けた。

特命係が挑むのは、大物政治家・鑓鞍兵衛(柄本明)をめぐる事件。8年前に彼を襲撃した京匡平(本宮泰風)という男が出所。再び鑓鞍を狙っているという情報が浮上したのだ。

総選挙を控えている鑓鞍。内閣情報官の社美彌子(仲間由紀恵)にいわゆる“国替え”をするのかと聞かれた彼はそれを認めた。新たに出馬する区で議席を争うのは議員返り咲きを狙うあの片山雛子(木村佳乃)だ。

 かつて世話になっていた王隠堂家の長男・鷹児が鑓鞍のせいで選挙に負けて失意のまま事故死したため、鑓鞍を恨んで襲った京。彼と鷹児の父・鷹春(勝野洋)が鑓鞍への仇討ちを計画しているのに気づいた鷹児の妹・美馬(酒井美紀)は警察に相談に行くが、そこへ鷹春が現れて、連れ帰る道中で美馬を殴打。鷹春は逮捕されてしまう。

このことから仇討ちの信憑性が高まり、王隠堂家を訪れた右京(水谷豊)と冠城、伊丹(川原和久)ら。当の京は「計画を練ろうとしただけ」と話すだけでスキを見せない。しかし、後に彼は思わぬ挑戦状を叩きつける。ネットに告発動画をアップしたのだ。


動画の中でかつて鑓鞍が鷹児を潰したこと、自身が警察に狙われていることなどを明かした京。この動画がもとで、抑止力になればと王隠堂家に張り込んでいた伊丹たちは上司たちから叱られてしまう。

 警視庁同様に京の動画で打撃を受ける鑓鞍。ただ、彼は「怪文書以上の破壊力だね」と驚きつつも、態度がなんとも飄々としていて、本当にショックを受けているのだろうか?と疑いたくなった。この男、己の身を守る策とともにそれ以上の何かもたくらんでいそうな気がする。

かつて京に襲われた際に身を挺して自身を守った津崎真茅(野波麻帆)をわざわざ指名して警護につけた鑓鞍。この人事も何かしら裏があってのことに思える。なお、この津崎、組んでいるもう一人のSPと肉体関係を持っていた。これもまた事件に何か絡むことがあるかもしれない。

鑓鞍の周りの他の女性たち、社美彌子と片山雛子もそれぞれ何か思惑があって動いているのが伺える。特に雛子は、これまでものし上がるために狡猾な手を平気で使ってきた女性。鑓鞍の周りで起きていることを利用して選挙を有利に進める策などを考えていてもおかしくはない。

 そして、この前後編の主役ともいえる冠城。青木との約束を二回も反故にしたりそそくさと帰宅したりと様子が変な彼を見て、右京と青木は“春”が来た(恋人ができた)のかと疑う。実際に彼が会っていたのは、中学生と思しき若い少女だった。

 しかし、このことで冠城は思わぬ不幸に見舞われる。彼と少女とのツーショットが載った“パパ活”疑惑を伝える紙面が警視庁と警察庁に送られてきたのだ。

 一緒にいたのはいとこの娘だと弁明する冠城。しかし、彼の日頃の行いのせいか、上司たちは厳しい視線を向ける。そして、右京は、冠城の姉・由梨(飯島直子)に確かめて、冠城に娘を連れだす程親しいいとこはいないと暴いてしまう。

 プライベートなことはほっといてくれという冠城に「ほっとけませんよ!」と右京は怒る。理由は、「相棒が不名誉なパパ活疑惑をかけられているのですから」

 右京は基本冷静沈着なタイプだが、実は怒ることも多い。彼が怒るのは本当に許せない、見過ごせないものを目にしたときだ。おそらく、冠城に対する侮辱に心底怒りを覚えたのだろう。右京が冠城を「相棒」と呼んだ瞬間は、さすがに胸が熱くなった。

右京は冠城が会っていた少女にも心当たりがあった。携帯が鳴り出ていく冠城。その後、彼は少女を迎えに行く。二人が向かった場所に待っていたのは美彌子。冠城が一緒にいたのは美彌子の娘のマリアだった。

 冠城がマリアに近づいた理由は何なのか。鑓鞍に対する仇討ちは本当に行われるのか。謎が増えていくばかりだったこの前編。次回はついに最終回。冠城は果たしてどのような形で特命係を去るのか。

なお、筆者は個人的に青木と冠城の別れがどのようなものになるかも気になっている。毎週見てきて、いつも憎々しい態度で突っかかる青木が本当は冠城を大好きなのがよくわかってきたからだ。できれば、この二人の別れが悲しすぎるものにならないことを祈っている。

(文:田下愛)

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2022-03-17 11:26:55Z
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