今回はメディア試遊会が行われ,一足早くポケギャラを体験することができた。「FAIRY TAIL」を題材にした魔法ファンタジーなゲームはいくつか存在するが,それとは打って変わって“宇宙を冒険するポケギャラ”は,果たしてどのような魅力が詰まっているのか。
さっそく,遊んできた所感をお伝えしよう。
■「EDENS ZERO(エデンズゼロ)」とは
※以下,アニメ公式サイトより抜粋
『FAIRY TAIL』の真島ヒロが放つ、前人未到、王道SF(スペースファンタジー)!
宇宙歴X492年――無数の人々が宇宙に飛び立ち、星々を巡る時代。動画配信者B・キューバーのレベッカは、機械の惑星グランベルで重力を操る能力を持つ少年シキと出会う。
『魔王』と呼ばれた育て親である機械のジギーの教えにより、何よりも友達を大切にするシキ。そんなシキと友達となったレベッカは、外の世界を知らないシキを宇宙への冒険へと連れ出す。
初めての宇宙、初めての景色、初めての人々。目を輝かせ、これからの冒険に思いを馳せるシキと仲間たちをめぐる心躍る大宇宙の物語が今、始まる――
※本稿で使用している画面は開発中のものです。
原作の雰囲気をしっかり再現!
グラフィックスも演出もかなりすごい!
まずはポケギャラの内容だが,本作は装備・スキルを組み合わせてキャラクターをビルドしつつ,自身で移動・攻撃を操作し,さまざまなクエストを攻略していく,見下ろし型のアクションRPGだ。
大きな魅力となるのは,以下の3点。気合の入ったグラフィックスによる「原作再現」,簡単操作で派手なバトルを楽しめる「ゲーム性」,そしてポケギャラ用の描き下ろしも含む「コスチューム」だ。
ちなみにコスチュームの種類は,真島ヒロ氏によるゲーム描き下ろしも含め,100種類以上を登場させるとのことだ。
まずは原作再現について紹介していこう。
ポケギャラでは原作を忠実に再現した物語が楽しめるのはもちろん,Unreal Engineを採用した3Dグラフィックスにより,マンガやアニメで描かれた世界の表現がそのまま3D化されたような質感を楽しめる。
グラフィックスはムービーだけでなく,キャラクターのこまかな挙動にも生かされている。作中で発生する会話シーンでは,キャラクターたちが身振り手振りを交えつつ,表情もコロコロと変えてくれるなど,原作に負けず劣らずのにぎやかなやり取りが楽しめる。
試遊ではシキやレベッカがオリジナルコスチュームを装備していたが,衣装変更はイベントシーンでも反映されるようだ。
原作再現が魅力として打ち出されているだけあり,マンガやアニメのファンはもちろん,ポケギャラで初めて「EDENS ZERO」の世界に触れる人でも,その人気の一端をすぐさま堪能できることだろう。
なお,試遊会では原作の冒頭シーンを触れるにとどまったものの,本作では“オリジナルストーリーも展開”されていくとのこと。
配信後,どのような物語が描かれるのかにも注目だ。
スタミナの概念なしでハクスラ!
遊びまくれるアクションRPGの特徴とは
ここからは,ポケギャラのゲーム性について紹介しよう。
操作方法は,画面左下のバーチャルバッドで移動,画面右下のボタン群で各種アクションを行う,スマホゲーム定番のスタイルだ。
アクションには「通常攻撃」,クールタイムありで主に回復・支援などを行う「リキャストスキル」,ゲージ消費で最大3回まで連続使用できる「エーテルスキル」に加え,能力を一時的に向上させる「オーバードライブ」,オーバードライブ中に発動できる「奥義」も存在する。
キャラクターに関しても,肉弾戦が得意なシキ,広範囲に銃撃するレベッカ,多種多様な機械を操るワイズに,ソウルブレイドの剣戟が派手なホムラなど,使用勝手のバリエーションはさまざまだ。
そのうえ,キャラクターを切り替えても簡単操作で同じように扱えるシステムなので,アクションが苦手でも一度覚えたら問題なし。
■「シキ・グランベル」 |
■「レベッカ・ブルーガーデン」 |
■「ワイズ・シュタイナー」 |
■「ホムラ・コウゲツ」 |
キャラクターにはそれぞれ「クラス」が割り当てられており,キャラは各クラスにあったエーテルスキルやリキャストスキルを発動できる。
タンクのシキなら「自身の防御力を上昇」,ヒーラーのレベッカなら「回復フィールドを展開」などと役割分担があるわけだ。これらもパーティを組む際にポイントになるであろう。
当然,自分の好きなキャラクターだけで組むのも正解の一つである。
クエストの進行は基本的に,ザコ敵が多数登場する道中を進み,最奥に待ち構えるボスを倒すことでクリアとなる。
バトル中は大量のザコ敵を豪快になぎ倒せる爽快さがあり,一方で敵の動きを見極めて回避するなど,アクション性も豊富だった。
とくに,ボスは大技の予兆(事前表示される攻撃範囲のマーカー)があるため,攻防にも気を配る必要がありそうだ。
とはいえ,試遊版ではキャラクターたちがそれなりに強化済みの状態であったため,実際のところは敵の攻撃をそこまで意識せずに進めてしまった。イチからはじめたときの「アクションが苦手でも遊べる簡単さ」と,その反面の「簡単すぎないほどよい緊張感のバランス」がどうなっているのかは,配信後にとくに気にしたい部分である。
物語を追いかけながらアクションを楽しむのがポケギャラだが,真にゲーム性の主軸と言えるのは“ハックアンドスラッシュな要素”だ。
クエストでは原則,獲得できる装備品の性能がランダムである。また,いわゆるスタミナ的な概念がないため連続プレイの制限もない。
そのため,よりよい装備を求めて何度も何度もクエストに潜る,といったハクスラらしい時間泥棒になるのは想像に難くなかった。
こうした装備品の収集に加え,キャラクターたちの育成要素もふんだんに用意されており,パーティの戦力アップには欠かせない。
全体的な能力向上につながる「レベルアップ」をはじめ,各ステータスを底上げできる「ステータスアップ」,そしてスキル関連を習得できる「スキルツリー」など,RPGらしい成長の楽しさも完備だ。
イベントも夢幻回廊のほか,PvPコンテンツ「闘技場」があり,自らのビルドがどこまで通用するかを試せるようだった。
なお,闘技場でのバトルはオート進行だというので,プレイヤー操作ではないAI特化ビルドを考えることになりそうだ。
こだわると,どっぷりハマる着せ替え
ここまでに説明した原作再現,ゲーム性とハクスラ要素に並び,ポケギャラには第3の柱がある。それが「コスチューム」機能だ。
キャラクターの着せ替え(見た目変更)は頭,上半身,下半身,手袋,靴,武器の6部位で,手持ちの衣装アイテムで自分好みに着飾れる。
衣装の種類が豊富なため,単純に着せ替えるだけでも楽しいが,ポケギャラではさらに“衣装のカラー変更”も可能である。
同じコーディネートでも,配色の違いでさらに悩めるわけだ。
ゲーム好きならハクスラ要素だけでたっぷり遊べるだろうが,こういった要素にのめり込める人も時間を盗まれること請け合いだ。
コスチュームの変更は,シキなどのプレイアブルキャラクターだけでなく,クエストに同行してくれる「EMピーノ」にも対応している。
ピーノの場合は部位ごとではなく,全身一括での衣装選択となるが,いずれもかわいらしく特徴的な見た目になっていた。
ガチャ要素はなしの基本プレイ無料
有料要素は時短周回要素に集約?
最後に,スマホゲームとしての有料要素について補足しよう。
この点,本作にはガチャがない。主な有料コンテンツは,夢幻回廊イベントの時短周回要素のようだった。
ハクスラ周回や期間限定イベントでしか入手できない装備などを厳選する際に,時短目的で課金をすることで,ダンジョンを短縮できると同時に,ボスを倒したときの報酬が通常より大幅に増える。
時間をかけてコツコツ集めるか,一気に獲得するか。
プレイスタイルに応じていると言える。
もう一つの挙げておきたい有料要素は,キャラクターの「スタイル」の購入だ。プレイアブルキャラクターについては原則,ストーリー進行に沿って確定で仲間入りするようだが,「アタッカークラスのシキのスタイル」などはショップで購入する形式となっている。
つまり,みんなの好きなキャラクターはゲーム体験を欠けさせることなく平等に提供し,攻略的によくある有用なロールや属性の概念を,同キャラの別スタイルとして販売する。そうした切り分けのようだった。
ポケギャラに触れてまず印象的だったのは,やはりグラフィックスであった。原作の魅力的なタッチを再現しつつ,3Dモデルとしての存在感を持たせた本作の映像表現は,マンガやアニメとはまた違う,ゲームならではの絵面としてその魅力を感じることができた。
ゲーム面もアクション操作が分かりやすく,スタミナ制でもないため,好きなときに好きなだけ周回できるのはシンプルにありがたい。当のクエスト周回も装備品の収集に終始するのではなく,ステータスアップやスキル習得など,プレイしたぶんだけ恩恵があるのもよしだ。
さらには着せ替えまで楽しめるということで,人によっては一度グッと刺されば,長い間どっぷりと遊べてしまう作りと言える。
さらに,ガチャシステムではないビジネスモデルを採用しつつ,遊び続けたくなるゲームシステムにきちんと絡め,きっちりと構築してきたのも印象深い。開発・運営の本来の考えはどうあれ,KONAMIのアーケードゲームのように思わず連続プレイをしたくなるような求心力が,本作にもうまく落とし込まれているような気がした。
そんなポケギャラ。リリースはもうすぐの2月24日となるので,オリジナルストーリーにも期待を膨らませながら,配信日を待とう。
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2022-02-22 08:00:00Z
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