日本民間放送連盟(民放連)が、ラジオのAM放送をFM放送に転換できるよう、総務省に制度改正を求める方針を決めたことが分かった。関係者は「AMの放送設備は老朽化が進み、更新もコスト的に難しい」としており、AMよりも低コストで運営できるFMに切り替えることで、経営の改善につなげたい考えだ。27日に開かれる同省の有識者会議で、民放連が表明する。
現在、大半のAM局では災害対策や都市部の難聴対策を目的に、同一番組をFMで流す補完放送「ワイドFM」を行っており、放送をFMに一本化できるよう求める。関係者によると放送免許の更新時期である2028年までの制度改正を求めていくという。制度改正が実現すれば将来的にAM局の大半がなくなる可能性がある。
FMはAMに比べて簡易な設備で高音質な放送を行うことができ、建物が密集した都市部でも受信しやすい利点がある。AM局は各社とも広告費が低迷しており、現在のようなAMとFM併用の放送を続けるコストが負担となっている。関係者は「AMの送信用アンテナの寿命はすでに限界に近づいている。放送を続けるための送信設備の更新や送信所移転のために新たな土地を確保することなどは難しいのが実情」としており、そうした事情も今回、制度改正を求める理由にあげられる。
FMはAMよりも電波の到達範囲が狭いため、多くの中継所が必要となる北海道や九州の離島などではFMへの転換が難しい。このため、民放連では引き続きAMとの併用も認めるよう総務省に求めていく。
また、ワイドFMは地上波テレビのデジタル化で空いた周波数を利用しているため、旧来のラジオでは受信ができず、対応したラジオへの買い替えが必要となる。聴取者への丁寧な説明も今後の課題の一つとなりそうだ。
https://www.sankei.com/entertainments/news/190323/ent1903230010-n1.html
2019-03-23 10:18:00Z
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