今回の王位戦で藤井聡太棋聖の挑戦を受けている木村一基王位は、プロ棋士として20年以上にわたって活躍するベテラン棋士です。
平成9年に23歳でプロ入りし、棋士の中では遅咲きのスタートとなりましたが、その後、好成績をあげながら新人賞や「年度勝率1位」などを獲得し、粘り強い受けの一手で相手の攻めを封じ込める棋風から、“受け師”の異名でも知られています。
タイトル戦は平成17年の「竜王戦」に初めて登場し、合わせて6回の挑戦を行いながらも、あと1歩でタイトル獲得を逃すという苦しい戦いが続きました。
悲願の初タイトルを決めたのがプロ入りから22年、7回目の挑戦となった去年の王位戦で、若手のトップ棋士、豊島将之さんを相手に2連敗する苦しいスタートのあと最終局まで持ち込み、逆転で七番勝負を制しました。
この時46歳の木村王位は史上最年長でのタイトル初獲得となり、終局直後には長年、棋士生活を支えてきた家族への思いを問われ、涙をこぼす様子も見せました。
その木村王位にとって初の防衛をかけた戦いとなる今回の王位戦は、最年少棋士の藤井棋聖が挑戦者となり、開幕時の年齢差「30歳差」は歴代のタイトル戦の中でも2番目に大きな年齢差となりました。
ここまで3連敗で角番に立たされている木村王位ですが、今回の七番勝負の中でも、“受け師”の異名にふさわしい粘りの手で藤井棋聖を苦しめています。
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2020-08-19 11:50:47Z
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